保育と庭
「野生でない自然がある」
「温室でない培養がある」
「放任でない自由がある」
「抑圧でない管理がある」
「強要でない期待がある」
北欧の保育に対する倉橋惣三という方の表現なのですが、これは子どもたちの保育とは「温室のように無理強いに花を咲かすのでもなく、野原のように野生のまま放任しておくのでもなく、自然に成長して、自然に咲くべきものに、適当な培養を与える。」という考え方だそうです。
これはまさに自分たちが庭で植物と付き合ってゆく上で目指し心掛けている事と同じで、人間も植物も成長してゆくものに対しての保護者側の関わり方は同じなんだと、改めて考えさせられました。
木にだって当然個性はあります。 人間の都合で切り詰められ、形を整えスッキリサッパリでは完全な抑圧です。
庭全体でのバランス、樹種の性質、個体の性質、人間や動物には性格に合わせて神経質に対応するのに、物言わない植物に対しては無神経に接する事が多いと思います。
木、一本一本にきちんと対応してあげれば、本来の自然な状態でゆっくりのびのびと成長してくれるはずです。
綺麗になって一時満足するより、この先の成長に期待を持てる管理をしてゆきたいです。
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